研修生・技能実習生をマネージするコミュニケーションのコツ

外国人スタッフを受け入れる企業の皆さまが、よくご相談される事項に、「すごくまじめな留学生で、日本人のお客さん受けもよいし、日本人っぽいから採用してみたんだが、1年たつとやっぱり違っていた。」というものが多いです。なんとか、外国人スタッフに日本企業独特のやり方に慣れてほしい、という種類の相談です。

しかし、よくお話を伺うと、受け入れる日本人側もきちんとした業務指示を相手にわかるように出していない事例が非常に多いことがわかってきます。

外国人のスタッフへの研修からまず入られるのがよいかと思いますが、問題の解決には日本人のグローバル化対応、特にコミュニケーションのグローバル化対応が課題なようです。とはいっても、まずは日本語で明確に指示を出すというところが重要な要素です。

では、具体的にどうすればよいのでしょうか。

非常に好評だったのが、業務指示を外国人にわかるように出す演習問題です。実は、これは昨年、研修生・技能実習生の第一次受け入れ機関が開催したセミナーにも取り入れたのですが、好評でした。

このセミナーは、「研修生・技能実習生をマネージするコミュニケーションのコツ~やってはいけないこと、やるべきこと」というタイトルで、企業経営者を対象にしたセミナーが新宿ワシントンホテル(主催:関東情報産業協同組合)で開催されたものです。

こちらのセミナーで取り上げたのが、「きれいにしてください」という業務指示を、外国人にわかるように言い換えるエクササイズです。

「きれいに」といった形容詞は、価値基準が異なる人には理解されにくい表現で、誤解を生じやす表現です。 人によって、どの程度をもって「きれい」と感じるのか、非常に主観的なものさしで、明確に伝わらないからです。
そこで、形容詞をやめ、具体的な行動に分解し、数値をつかってあらわします。

実際にやっていただきましたが、上手な方は20の行動に分解し、明確な指示出しができるようになってきました。

また、このエクセサイズのポイントは、もうひとつあります。「きれいにしてください」という業務指示を出した背景や目的を説明してから、具体的な行動・数値化で業務指示を行うという点です。

外国人スタッフと接すると、どの国籍の人も(私の知りうる限りでは、中国、フィリピン、インド、ブラジルなど)、日本人は指示出しの目的や背景を私たちにはまったく説明してくれない、と不満の声をあげています。

業務指示を出した背景やその目的をきちんと説明してあげる、というのは、「以心伝心」でこれまでうまくコミュニケーションがなりたっていた日本人どおしの会話で慣れてきている日本人には、よくわかりにくいポイントですが、大切な視点です。

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