事例4:介護分野・外国人スタッフ向け 異文化コミュニケーション&日本型ビジネス研修(1日・6時間コース)

【研修実施の背景】

現在日本では多くの外国人が様々な仕事に従事しており、特に中部地方では南米出身の日系人の方が主に製造業に携わっています。ところが昨今の不況の影響により、「手に職をつけたい」「ずっと続けられる仕事を」と考える人も増え、その第一歩として、介護分野での就職を目指し、ホームヘルパー資格を取得しようとする方も少なくありません。

こうした中、介護施設とホームヘルパー養成講座の運営を行う社会福祉法人・F様より、ホームヘルパー養成講座を学習中の外国人を対象にした異文化コミュニケーション理解研修のご依頼を頂きました。F様の介護施設では、既に外国人と日本人が共に働いていますが、実際に様々なコミュニケーション摩擦や業務運用上の課題が持ち上がっていらっしゃいました。そうした実例をもとに、今後新しく介護現場で働く外国人がどのような点に留意したらよいかを理解できるような研修内容をご提供しました。

【対象】

日本在住の外国人(主に日系ブラジル人・日系ペルー人の方)。

【研修のねらい】

1.日本的コミュニケーションスタイルに対する外国人の理解が深まります。 「以心伝心」「あいまいな表現」「表情で訴える」など、日本人に多く見られるコミュニケーションの特徴を学び、外国人の自国文化・個人的価値観との違いを客観的にとらえます。

2.日本的な仕事の進め方に対する外国人の理解が深まり、実践力がつきます。「ホウ(報告)・レン(連絡)・ソウ(相談)」に代表される日本に特徴的な組織文化を知り、その背景となっている価値観・考え方を理解します。また、実際に日本人と共に働く際に留意すべき点についても学びます。

3.日本人と外国人との間の相互不信を解消します。日本人と外国人とのコミュニケーション上の課題を解決するのに必要な、互いの違いを双方が認識できるようになります。ちょっとしたコミュニケーション上の誤解の積み重ねによって絡まってしまった紐をときほぐすきっかけとなります。

4.日本人と外国人の間のコミュニケーション・人間関係の改善によって、業務の生産性向上や、個々人のモチベーションをアップさせることができます。

【研修プログラムの特徴】

日本で働く外国人の中には、滞日期間が10年以上の方も少なくありませんが、滞在期間が長いからと言って日本的なコミュニケーション・仕事の進め方を理解しているとは限りません。また、日本語力が高い=コミュニケーション方法が日本的、とは限りません。

当研修では、導入として、実際の介護現場で既に起こっている日本人と外国人とのコミュニケーション摩擦・誤解の実例を紹介し、どのような点が問題となっているかを念頭において研修を受けて頂くようにしました。

その上で、異文化同士でなぜコミュニケーション摩擦が起こるのかや、日本的な考え方・価値観などを理解すると同時に、自分自身がどんな文化的価値観を備えているのかを客観視します。自分の価値観を相対化することで、実際の異文化間コミュニケーションにどう対応すればよいかを考えるきっかけにもなります。

  また、日本的な仕事の進め方の特徴、重要視される価値観、日本人と働く際に気をつけた方がよいポイントなどについてご説明しました。特に、日本人は“当たり前”と考えがちな「報告・連絡・相談」や、チームワーク、仕事の範囲についての考え方などは、外国人の多くがこれまで違和感を感じてきたものの、その背景となる日本的価値観までは分からなかったというのが実情です。そうした“日本的なものの考え方”について詳しく説明することで、彼らの異文化に対する理解を促しました。

【研修実施までのながれ】

1.現状把握アンケートの実施

現在、実際に介護福祉施設で働いている日本人と外国人双方にアンケート調査を実施。各々が抱えているコミュニケーション上・業務上の問題と、それに対しどのように感じているかについてお聞きしました。起こっている問題の“事実”と“感情”を見える化し、問題の原因がどこにあるのかを明らかにしました。

2.実際の問題に即した講義内容の検討

アンケート結果をもとに、外国人が特に知っておいたほうがよい研修項目を取り上げました。具体的には、「ホウ・レン・ソウの理解と実践」、「日本的コミュニケーションの特徴」、「チームワークの重要性」、「リーダーシップスタイルのちがい」などです。これらの内容について具体的な実例を用いて紹介するとともに、その背景となっている日本的価値観、日本的組織文化・企業経営などについての説明を加えました。

3.講義+演習で実践力を養成

講師による講義に加え、異文化コミュニケーション摩擦等を、外国人受講者が「自分のこと」として考え・行動できるよう、演習を多く取り入れました。受講者が、頭で理解するだけでなく、実際に個々人でどのような行動を取れるのかを考える機会をご提供しました。

【プログラム詳細】

研修プログラムの詳細については、こちらのPDFをご参照ください。上記、研修内容の変更については、各企業のニーズに応じて、柔軟に対応いたしております。

【研修言語】

日本語またはスペイン語  ※研修ご依頼の際は別途ご相談ください。英語にも対応しております。

【テキスト】

さまざまな企業内や異文化環境下におけるコミュニケーションギャップ・業務上のトラブルなど、実例を取り入れたオリジナルテキストを使用いたしました。

【講師】

奥田桐子 (異文化ビジネストレーナー)

【御見積り・ご相談】

研修内容・開催地域に応じてお見積もりいたします。お気軽にご相談ください。
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